【人はそれぞれ皆いろんなやりきれない気持ちを抱えて生きている。
死ぬほどつらいわけではないけれども、どうにもならない思いを抱えて生きている。
そしてその気持ちは誰にも言えないのだ。
誰かに言っても仕方のない事だとあきらめるしかない。
皆そう思っている。自分自身で解決するしかないんだ。】
冒頭から、なんとも深いセリフが始まりましたね。
ー映画「阪急電車~片道15分の奇跡~」 から
兵庫県西宮市から兵庫県宝塚市にわたって、阪急今津線という鉄道があります。
映画はこの路線の片道各駅停車の電車内での出来事を表現しています。
登場人物は大なり小なり、悩み事を抱えています。
主演は中谷美紀です。
冒頭のセリフは彼女のものです。
婚約者に裏切られて傷心のあげくに、おどろきの行動に出ました。
なんと花嫁衣装で裏切られた相手の結婚式に現れたのです。
ちょっと怖いですけれどもね。この行動は・・・
その事情を知り、これまた人生の深みのあるセリフを返すのは宮本信子です。
他にも電車内では、数人の男女がそれぞれ特徴ある生活感を描出しています。
登場人物はそれぞれに問題をかかえているのですが、
全体にほっこりしたやさしさと、ぬくもりとでもいいまししょうか。
「名言に救われた」
「ほっとした・・・」
などのレビューの多い作品です。
たしかに良い映画ですね。
ほっとしたり、あたたかい出来事というのは
今の世のなかで実際にはなかなか起きないからでしょうか。
それゆえ「奇跡」と題されているのでは・・・
特にこの戦国時代(笑、筆者が勝手に表現しています)におきましては
奇跡だといえるかもしれません。
当たり前の世の中になると、うれしいんですけれどもね。
お互いが思いやりを示したり、共感したり理解しようとしたりすることが・・・
阪急電車の乗り心地は良いものです。
この映画にでてくる電車が走る今津線の沿線は、のどかさがありますしね。
筆者も何度となく利用しています。
ここでいう「奇跡」は片道15分の道のりの中で、
出会えるもの・・・
いや、必ずしも出会えるとは限りませんが
他者に対する姿勢や、生き方の問題だととらえると
ヒントくらいには出会えるかもしれませんね。
ところで【ホテル甲子園】は阪神電鉄の沿線にあります。
阪神甲子園から西へ2駅目が阪急電車につながる、「今津駅」です。
阪神甲子園駅は大阪梅田と神戸三宮のほぼ中間に位置していて
それぞれ、特急電車にて所要時間は梅田へは直通特急で13分、
三宮へはお同じく直通特急で18分程度ですね。
阪神甲子園駅から直通特急に乗らず各駅停車に乗ると
その今津駅で阪急電車に乗り換えができます。
こげ茶、あずき、チョコレート、などと評される車体色「マルーン」
はとても上品で好ましい色調です。
原作の小説を読んでからでも、映画をみてからでもよいですね。
一度「15分の奇跡が起きる」阪急電車に乗って
宝塚までのんびりゆられてみませんか。
晴れた日なら、電車の窓から見える青空がきれいですよ。
忘れていた何かを思い出すかもしれませんね。
ホテル甲子園 広報担当